| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第63回全国大会 (2016年3月、仙台) 講演要旨
ESJ63 Abstract


一般講演(ポスター発表) P1-378 (Poster presentation)

道草プロジェクト〜“いつもの道”に生える雑草の楽しみ方を探る〜

*斉藤 真苗,倉本 宣 明治大学農学部

現在、都会で生まれ育つ人にとって、自然との関わりが非日常のものへと変化している。 また、地方や自然の豊かな緑地へ行き自然体験をしている人であっても、日常生活へ戻るとそのつながりは薄れ、非日常・日常として分断してしまう傾向がある。 これらのことから、私は日常的な人と自然の関わりをつくりだすことを目的とし、都会のなかでも身近な雑草(以下「道草」と呼ぶ)に焦点をあてた。 本プロジェクトでは、日常的な人と自然の接点をつくりだすと共に、道草をプラスに捉えた視点で、都会での新たな楽しみ方を探求していく。

道草を遊びの材料とした企画の考案・実施を繰り返した結果、人は道草を楽しみたいという要求があり、道草もそれに応えられるだけのポテンシャルがあるということがわかった。 つまり、現時点で道草を楽しめる環境はあるといえる。しかし、自分だけでは楽しみ方がわからないという課題もあり、人と道草の間にはいまだ距離のある状態である。 これらのことから、道草を楽しむためには①知識と情報②視点と手法③話し手・やり手が必要であり、現段階ではこれが欠如・不足していると考えられる。

これを踏まえ、実施企画をもとに道草遊びを紹介した、「道草遊び見本帖」を作成・配布した。これにより、結果と考察からみえてきた道草を楽しむための要点である①と②を提供し、それをもとに企画者となる③を増やすことが狙いである。また現在ホームページも制作しており、遊びに必要な資料のフリーダウンロードを可能にすることで、道草遊び見本帖と連動させている。今後も道草の可能性を提案・発信すると共に、それらの情報をより多くの人と共有し、「これからの道草」を一緒に作っていける場を目指す。


日本生態学会