| 要旨トップ | ESJ63 自由集会 一覧 | 日本生態学会第63回全国大会 (2016年3月、仙台) 講演要旨
ESJ63 Abstract


自由集会 W16 -- 3月22日 17:00-19:00 RoomG

社会性昆虫学の"進化可能性"

企画者: 下地 博之 (北大), 植松 圭吾 (産総研)

社会性昆虫はコロニー内で分業をおこない,時には他種と共生することで複雑な生物社会を実現 させており,現象の面白さ・実験の容易さから協力行動の進化・維持機構の核心に迫る多くの知 見を与え続けている.近年では,コロニー内分業をもたらしたゲノム・遺伝子基盤などのミクロ な視点,さらにはコロニーを取り巻く外の環境や他種との相互作用を含めたマクロな視点から多 角的なアプローチが進められている.このような背景から,社会性昆虫は異なる階層の間にはた らく相互作用を紐解く上で好適な材料である. 本集会では,種間共生関係や巣構造などのコロニーを取り巻く環境の形成・維持機構に関して, 分子生物学や生理学,自己組織化からのアプローチからそのメカニズムに迫る試みを紹介する. 最後に分子進化及び進化生態学の立場からコメントをいただき,今後の進化生物学研究への方向 性を議論する.

コメンテータ: 松波 雅俊(北大), 土畑 重人(京大)

[W16-1] アリをめぐる相利共生の行動生理 −社会行動の操作を介したシジミチョウ-アリ共生系の維持機構−  北條 賢 (神戸大)

[W16-2] 兵隊アブラムシによる自己犠牲的なゴール修復 –分子・細胞基盤と生物間相互作用–  沓掛 磨也子 (産総研)

[W16-3] シロアリにおける構造物形成の自己組織化 −個体レベルの反応の違いが集団レベルの形質に与える影響−  水元 惟暁 (京大)


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