| 要旨トップ | ESJ63 自由集会 一覧 | 日本生態学会第63回全国大会 (2016年3月、仙台) 講演要旨
ESJ63 Abstract


自由集会 W30 -- 3月24日 17:00-19:00 RoomC

市民によるサケの保全活動を考える~特に稚魚の放流について~

企画者: 森田健太郎(水研セ・北水研)

サケは,秋になると川に遡上し,産卵する.その大きな魚体と繁殖行動は見る者に感動を与える.さらに,一回繁殖のため産卵後は死亡し,ホッチャレと呼ばれる死体は他の生物によって利用される.サケを町の川のシンボルとして保全し,環境教育の題材にしようとする試みは日本各地で行われている.1979年に札幌市・豊平川で始まった「カムバックサーモン運動」は,昔のようにサケを呼び戻そうという活動で,稚魚の放流が大々的に行われた.カムバックサーモン運動は全国に広がり,毎年春になると,子供たちがサケの稚魚を放流するニュースが各地で見られ,ほほえましいニュースとして捉えられる方が多いだろう.しかし近年,皮肉にも,人工ふ化事業によって適応度低下が生じることや,放流魚が野生魚の個体群存続性に負の影響を及ぼすことが研究者によって指摘されるようになった.サケの保全という観点から考えた場合,さまざまな活動は転換点に差し掛かっているのかも知れない,と少なくとも企画者は考えている.本集会では,研究者以外の方々にも参加していただき,市民によるサケの保全活動の現状を紹介して頂くとともに,その将来像について議論する.

[W30-1] 趣旨説明  森田健太郎(水研セ・北水研)

[W30-2] 豊平川においてカムバックサーモン運動から発展した札幌ワイルドサーモンプロジェクトについて  有賀 望(札幌市公園緑化協会)

[W30-3] 利根川のサケ 2000年から2015年の状況  斉藤裕也(南限のサケを育む会)

[W30-4] 広瀬川サケプロジェクト  菅原正徳(カワラバン)

[W30-5] サケ科魚類の保全と放流  棟方有宗(宮教大)

[W30-6] コメンテーター講評  荒木仁志(北大・農)


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