| 要旨トップ | ESJ65 シンポジウム 一覧 | 日本生態学会第65回全国大会 (2018年3月、札幌) 講演要旨
ESJ65 Abstract


シンポジウム S12  3月16日 9:00-12:00 I会場

河川景観ネットワークの時空間変化 -湧水と氾濫原の変化が生物群集に与える影響に注目して-

中村太士(北大・農),石山信雄(北大・農)

生息環境の連結性と時空間的な異質性は、河川ならびに氾濫原生態系の健全性を支える重要な要素である。しかし近年、様々な治水・利水対策が実施され、河川および周辺氾濫原域はその姿を大きく変えつつある。これまで河川生態学術研究会十勝川グループ(代表:中村太士)は、水域、陸域、そして両生態系のつながりに注目し、河川景観ネットワークの時空間変化と生物相の応答を評価してきた。なかでも特に着目してきたのが、「湧水(地下水と河川水のつながり)が生む環境異質性」と「河川および氾濫原の景観構造」がもたらす生物多様性と生態系機能への影響である。本シンポジウムでは、遺伝子~群集まで多様なレベルを扱った5年間の研究成果を報告し、「地下水-河川-氾濫原」を一つのシステムとして捉えた河川管理の重要性を議論する。

[S12-1] プロジェクト全体説明 中村太士(北海道大学)

[S12-2] 十勝川水系の成立過程と水生生物群集への影響 小泉逸郎(北海道大学)

[S12-3] 河川地形が支える多様なサケ産卵群 卜部浩一(北海道立総合研究機構・さけます・内水面水産試験場)

[S12-4] 河畔に対する河床間隙由来資源量の時空間変化 根岸淳二郎(北海道大学)

[S12-5] 湧水・非湧水河川における餌資源量とコウモリ類の活動量の季節変化 赤坂卓美(帯広畜産大学)

[S12-6] 氾濫原の樹林化がもたらす鳥類分布変化 藪原佑樹(徳島大学)

[S12-7] 改変氾濫原における湖沼ネットワークの重要性 石山信雄(北海道大学)


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