| 要旨トップ | ESJ65 自由集会 一覧 | 日本生態学会第65回全国大会 (2018年3月、札幌) 講演要旨
ESJ65 Abstract


自由集会 W22  3月17日 18:00-20:00 D会場

外来顕花植物が在来昆虫に与えるインパクトとは何か

横井智之(筑波大・院・保全生態)

近年、交通網の発達により、国境をまたいでの人や物の移動交流が盛んとなり、意図的・非意図的に多くの植物種が本来の生息地から離れた場所に出現している。日本においても、これらの生物は侵入種や外来種と呼ばれ、人に害を及ぼす種から、全く顧みられない種まで、その数は枚挙にいとまがない。これらの種の多くは、在来の自然環境が極端に攪乱された都市部を中心として橋頭堡を築き、生息域を拡大しつつある。中でも外来「顕花」植物は、在来植物との競合や繁殖干渉に加え、送粉者の奪い合いといった負の効果を生じることが懸念されている。一方でこれらの植物では、葉や茎などの植物基質に加えて、花粉や蜜といった花報酬も利用可能な資源として存在している。そのため、さまざまな在来訪花昆虫の餌資源となり、その繁殖成功を高めるといった正の効果も考えられる。本自由集会では、外来「顕花」植物-在来昆虫の相互作用について研究を行なっている3人の若手研究者にご講演いただき、外来顕花植物のもたらす正と負のインパクトを今後どのように考えていくべきかを議論したい。本集会では、保全生態学的観点からの視点として、中浜直之博士(東大・院・総合文化研究科)をコメンテーターに迎えて行なう予定である。

[W22-1] 外来植物のもたらす光と影 横井智之(筑波大・院・保全生態)

[W22-2] 外来顕花植物は在来訪花昆虫にとって有益か?無益か?-在来生態系に溶け込んだムラサキツメクサから探る- 日下石碧(筑波大・院・保全生態)

[W22-3] セイタカアワダチソウをめぐる在来訪花者間の相互作用 池本美都(筑波大・院・保全生態)

[W22-4] 外来植物は植食者を介して在来植物の食害を変化させるか? 坂田ゆず(秋田県立大・生物資源科学部)


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