| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第67回全国大会 (2020年3月、名古屋) 講演要旨
ESJ67 Abstract


一般講演(ポスター発表) P2-PA-039  (Poster presentation)

ヒメボタル成虫集団の発光活動の定量的終夜観察:目視観察との比較および日による変化
All-night quantitative observation of fireflies Luciola parvula : comparison with visual observation and daily variations

*小西哲郎(中部大学)
*Tetsuro KONISHI(Chubu Univ.)

前回に引き続き、デジタルカメラによる静止画連続撮影を用いた、野外生息地における
ヒメボタル (Luciola parvula) 成虫の発光活動の定量観察(写真計測)について報告する。
これは、生息地において発光しているヒメボタルの個体数およびその時間変化を、
写真から半自動的に求める方法である。
2018年シーズンに実施した、写真計測と目視計測の比較を2019年シーズンにも実施し、
前年同様、写真計測をうまくスケールすれば、両者がよく一致することを見た。
写真計測も目視計測もそれぞれ欠点があるが、両者の一致は、どちらも実際の発光数を
よく反映していることを意味していると思われる。
また、同一地点で複数日の終夜観察を実施した結果、活動の立ち上がり時間が大きく異なることが記録された。これは、「深夜型」すなわち夜遅くに活動が活発化すると言われている名古屋周辺のヒメボタルの発光活動を知るうえで貴重なデータである。


日本生態学会