| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第68回全国大会 (2021年3月、岡山) 講演要旨
ESJ68 Abstract


一般講演(ポスター発表) P2-102  (Poster presentation)

開花フェノロジーの異なる樹木の炭素資源動態の分析から読み解くブナ科の繁殖戦略 【B】
Comparative carbon dynamics in trees with different flowering phenology to unravel reproductive strategies in Fagaceae species 【B】

*韓慶民(森林総合研究所), 稲垣善之(森林総合研究所), 壁谷大介(森林総合研究所), 張秀龍(筑波大学), 佐竹暁子(九州大学)
*Qingmin HAN(FFPRI), Yoshiyuki INAGAKI(FFPRI), Daisuke KABEYA(FFPRI), Xiurong ZHANG(Tsukuba Univ.), Akiko SATAKE(Kyushu Univ.)

 繁殖資源分配戦略と開花戦略の多様化メカニズムを遺伝子ネットワーク進化の視点から明らかにするために、種子二年成熟のマテバシイ(虫媒)と種子一年成熟のアラカシ(風媒)を対象に、炭素資源の獲得と配分を定期的に分析した。二樹種とも開花前の3-4月には葉・枝のデンプン濃度が著しく高くなった。葉の可溶性糖分濃度は、二樹種とも冬季の低温耐性を高めるために一時的に高くなったが、その他の時期にはほぼ一定であった。可溶性糖分の総量は、樹種間で差が見られなかったが、葉及び果実の糖の組成はそれぞれ異なっていた。また、マテバシイのほうはアラカシより成熟種子の炭素安定同位体比が高かった。これらの結果から、マテバシイとアラカシの炭素資源の利用様式が異なることが示唆された。


日本生態学会