| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第73回全国大会 (2026年3月、京都) 講演要旨
ESJ73 Abstract


一般講演(ポスター発表) P1-014  (Poster presentation)

森林タイプと林齢が市民の森林に対する美的評価に与える影響【S】
Effects of forest type and age on citizens' aesthetic evaluations of forests【S】

*山中聡(森林総研北海道支所), 山浦悠一(森林総研四国支所), 山田祐亮(森林総研), 北川涼(森林総研関西支所), 髙山範理(森林総研)
*Satoshi YAMANAKA(FFPRI Hokkaido), Yuichi YAMAURA(FFPRI Shikoku), Yusuke YAMADA(FFPRI), Ryo KITAGAWA(FFPRI Kansai), Norimasa TAKAYAMA(FFPRI)

市民の森林に対する審美的評価(美的価値)は、リクリエーション活動などの森林利用に影響するだけでなく、伐採などの森林施業に対する社会的受容度も左右しうる地域の森林管理にとって重要な要素の一つである。本研究では森林タイプ(広葉樹天然林と針葉樹人工林)や林齢、間伐の有無などの諸要因と市民の審美的価値・選好との関係性についての既往研究を整理したうえで、日本全国の市民を対象に実施したWebアンケート調査の結果を報告する。
Webアンケートでは、まず森林タイプや林齢などが異なる10パターンの森林のイメージ画像を作成した。回答者にはこれらの画像をペアとして提示し、二つの画像から美しいと思う森林を選択する設問を計45回繰り返して回答を得た。アンケート結果より各イメージ画像の選ばれやすさ(審美的価値)を推定したところ、最も審美的価値が高かったのは紅葉時の広葉樹林(50年生)であり、最も低かったのは皆伐(林齢0年生)であった。また森林タイプ間の比較では、針葉樹人工林は広葉樹天然林よりも評価が低い傾向があったが、間伐によって評価が高まることが示唆された。なお、これらの評価パターンは、多くの回答者グループ(居住地域、性別、年齢区分など)を通して共通していたものの、一部地域や個人属性の違いによって評価が異なる場合も見られた。


日本生態学会