| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第73回全国大会 (2026年3月、京都) 講演要旨
ESJ73 Abstract


一般講演(ポスター発表) P1-451  (Poster presentation)

動画像解析に基づくコアシダカグモの捕食行動における三次元軌跡【A】
Three-dimensional Trajectory of Predatory Behavior in Sinopoda forcipata Based on Video Analysis【A】

*佐々木ハナ, 合原一究(筑波大学)
*Hannah SASAKI, Ikkyu AIHARA(University of Tsukuba)

本研究では、網を張らずに徘徊して獲物を探索・捕食するクモであるコアシダカグモ(Sinopoda forcipata)を対象に、捕食行動の観察実験を行った。徘徊性クモ類は高度なターゲット追尾能力や効率的な探索行動を示すと考えられるため、その行動メカニズムの詳細を定量的に分析・解明することが目的である。
実験では、コアシダカグモと同所的に生息し飛翔能力を保有するモリチャバネゴキブリ(Blattella nipponica)を被食者とし、3方向に3台のビデオカメラを設置したアクリルボックス内において捕食過程を撮影した。観察の結果、獲物への急速な接近と顎による捕獲が捕食手法として確認された。また、攻撃失敗により捕食を諦める事例や、向かってきた獲物を捕らえる受動的な反応、さらには捕食中にも2個体目の獲物を狙う行動など、多様な行動パターンが観察された。
現在は、捕食時の行動シークエンスを幾つかのフェーズに定量的に分類するために、DeepLabCutを用いた動画解析による各個体の三次元軌跡の導出を行っている。本発表においては、実際に撮影した動画像や現在解析を進めている行動データに基づき、徘徊性クモの捕食戦略について考察する。


日本生態学会