| | 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第73回全国大会 (2026年3月、京都) 講演要旨 ESJ73 Abstract |
一般講演(ポスター発表) P1-477 (Poster presentation)
淡水と海水の混合により塩分や底質が空間的に変化する河口域には、多様な魚類が生息する。とくに河口干潟では、絶滅危惧種を含むハゼ科魚類が、塩分や底質の違いに応じて干潮時の生息場所を選択することが報告されている。しかし既往研究の多くは、流域面積が1000km²級の大規模河川の河口干潟を対象としており、流域面積50km²未満の小規模河川に形成される河口干潟における魚類群集構造の知見は乏しいことに加え、そのような干潟内の環境異質性を考慮して定量的な調査を行った例はほとんどない。宮崎県延岡市を流れる熊野江川(流域面積11.4km²)は、右岸に砂泥底、左岸の一部にれき質底が分布する干潟を有する。本研究では、2018年から2019年にかけて実施したコドラート調査により得られた、水温・塩分・底質等の環境変数と魚類の個体数密度、種数、多様度指数の関係について地点間・季節間で解析を行った結果を報告する。さらに、得られた結果に基づき、小規模河口干潟の保全上の意義について検討する。