| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第73回全国大会 (2026年3月、京都) 講演要旨
ESJ73 Abstract


一般講演(ポスター発表) P2-026  (Poster presentation)

環境DNAを用いた駅館川におけるオオサンショウウオの分布域の推定
Distribution of Japanese giant salamander in the Yakkan River based on environmental DNA

*北西滋(大分大学)
*Shigeru KITANISHI(Oita University)

オオサンショウウオは、岐阜県以西の河川に生息する日本固有種であり、国の特別天然記念物に指定されている。宇佐市を流れる駅館川は本種の南限の生息地とされており、その学術的重要性から河川上流の一部がオオサンショウウオ生息地として天然記念物に指定されている。これまで駅館川でのオオサンショウウオ調査では、天然記念物指定区域内での捕獲調査が中心であり、その結果、河川内での分布や繁殖期などの知見はほとんど得られていない。そこで本研究では、環境DNAの定量分析により、駅館川における本種の分布、および繁殖・孵化時期の推定を試みた。2024年7月〜10月および2024年12月〜2025年3月、駅館川12地点から2週間ごとに河川水2Lを採水した。DNAを抽出した後、リアルタイムPCRを行った。その結果、天然記念物指定区域では、調査期間を通して陽性反応が得られた。また、指定区域外の支流でも調査期間の多くで陽性反応が得られ、オオサンショウウオの生息が示唆された。また、いくつかの地点では繁殖や孵化に伴うDNAコピー数の上昇が見られた。本発表では、これらの結果に基づき駅館川におけるオオサンショウウオの分布域や生活史特性などについて議論する。


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