| | 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第73回全国大会 (2026年3月、京都) 講演要旨 ESJ73 Abstract |
一般講演(ポスター発表) P2-031 (Poster presentation)
生物多様性の回復を目指す「ネイチャーポジティブ」の実現には、生態系の現状を正確に把握する生物種モニタリングが不可欠である。従来行われてきた目視調査に加え、近年では環境試料から採取したDNAを解析する環境DNA(eDNA)メタバーコーディング法が、非侵襲的かつ効率的な生物種同定手法として注目されている。
本研究では、社有林における3つの池を対象に、eDNAメタバーコーディング法を用いて水生生物相(魚類、両生類、爬虫類、昆虫類)の調査を行った。その結果、池ごとの特徴的な昆虫群集が観察された。さらに、同一池において、採水地点の違いにより昆虫群集が異なる傾向が認められ、微小環境による生物相の違いがeDNA解析により反映されることが示唆された。また、外来種であるウシガエルと在来種の同時出現パターン解析により、外来種と在来種の関係性評価に資する基礎情報が提示された。本研究で得られた結果は、今後の森の保全活動や生物多様性管理に向けた基礎データとして活用されることが期待される。