| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第73回全国大会 (2026年3月、京都) 講演要旨
ESJ73 Abstract


一般講演(ポスター発表) P2-057  (Poster presentation)

社有林における自然共生の取り組み① ~「トヨタの森」における環境保全活動について~
Efforts for Harmony with Nature in Company-Owned Forests (Part I) ~Nature Conservation Activities in ‘Forest of Toyota'~

*出原弘樹(トヨタ自動車株式会社)
*Izuhara HIROKI(TOYOTA MOTOR CORPORATION)

愛知県豊田市に所在するトヨタ自動車の社有林「トヨタの森」は、1996年より都市近郊における里山再生モデル林として整備を開始して以来、20年以上にわたり生態系モニタリングを実施し、植生変化や生物の繁殖状況、湿地保全などに関する基礎データを蓄積してきた。2022年のフィールド調査では、哺乳類15種、鳥類55種、爬虫類9種、両生類8種、昆虫類201種、植物160種が確認されている。このような生態モニタリングに加え、地域の小学校を中心とした環境学習フィールドとして自然体験を提供するなど、里山整備(保全・再生)・動植物調査(モニタリング)・環境教育(人づくり)の三位一体の活動を長年推進してきた。こうした取り組みが評価され、2023年10月に環境省「自然共生サイト」に認定された。
2024年から、ネイチャーポジティブの実現を加速するため、各種カメラ、マイク、3D LiDAR、および気象観測装置からなる統合型センサ群をトヨタの森14箇所に配置して計測を開始するとともに、ドローン、四足歩行ロボット、環境DNA解析等を活用した新たな生態系モニタリング手法を導入し、里山生態系の構造および動態を多面的に把握する取り組みに着手した。
本発表では、トヨタの森に設置した14箇所のトレイルカメラおよび夜間撮影カメラから得られた映像データを対象に、17か月間にわたって継続的に実施したモニタリングの解析結果を報告する。収集データは各地点における種別出現数と動物種を時刻や環境データと共に記録として整理した。また得られた映像から動物の検出および種同定への自動化を試み、より効率的なデータ収集および整理を行う手法を構築した。


日本生態学会