| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第73回全国大会 (2026年3月、京都) 講演要旨
ESJ73 Abstract


一般講演(ポスター発表) P2-158  (Poster presentation)

野外におけるヒメボタル Luciola parvula 成虫の発光活動の測定
Measurement of Flashing Activity  of Luciola parvula in the Field

*小西哲郎(中部大学)
*Tetsuro KONISHI(Chubu University)

発光する昆虫であるヒメボタル(Luciola parvula)成虫の、野外における発光活動を計測する方法についての経過報告である。

ヒメボタル成虫はメス、オスともに発光し、互いの光を認識することで繁殖活動に至る。発光は夕暮れから明け方まで長時間にわたるが、生息地によっては、日没後しばらくは発光活動が低調で、深夜になってから活発化する。また、発光のピーク時刻は日によって変動する。
また、発光する個体数は10分程度のスケールで増減することがある。あたかも、周囲の別の個体の発光状況に合わせているかのようである。

このような発光活動の時間変動が生物学的にどのような意味を持っているのか、繁殖に際して有利なことがあるのか、などは未解明である。それ以前に、こうした発光活動の様子を定量的にとらえた例は極めて少ない。

発光活動の計測は、従来は目視計測で行われていた。しかし、夜間に長時間の目視計測は観察者への負担が大きく、また、観察者ごとの差異もありうるため、データを比較する際にはあまり好適ではない。

我々は、静止画連続撮影と画像処理により、発光個体数の時系列を取得する方法を開発した。これは世界でも例のない試みであると思われる。
この方法により、目視観察で得られていた上記の特性を定量的にとらえることに成功した。
また、昨シーズンは、ある生息地の管理者側の協力を得て、同一地点での継続測定が可能となった。これにより、複数日のデータの比較が容易となり、日々の変化をとらえることが可能となった。
当日はこうした結果をグラフとともに紹介したい。


日本生態学会