| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第73回全国大会 (2026年3月、京都) 講演要旨
ESJ73 Abstract


一般講演(ポスター発表) P2-263  (Poster presentation)

植生学の普及のために植物群落の入門図鑑をつくる(群落ハンドブック試案)
Creating an Introductory Guide to Plant Communities for the Popularization of Vegetation Science (Draft Plant Community Handbook)

*澤田佳宏(兵庫県立大学, 植生学会企画委員会), 川西基博(鹿児島大学, 植生学会企画委員会)
*Yoshihiro SAWADA(Univ. Hyogo, SVS), Motohiro KAWANISHI(Kagoshima Univ., SVS)

 植生学とは,植生(植物群落)を対象とする生態学の一分野である.植生学では,植物群落の種組成や構造,分布,立地や成因,遷移や維持機構などを主に扱っている.植生学では,同じ地域・同じ立地環境のもとには,よく似た種組成を持つ植物群落が成立すると考える.このため,植物群落を観ることによって,その場所の立地環境や土地の来歴を推測できたり,今後の遷移の予測ができたりする.これは,保全や計画の現場で役立つ知識であるが,ハイキングなどのレジャーにおいても,景色を眺めてその土地の成り立ちを理解できるようになって,楽しい(はず).しかし,“植物群落を単位として自然を観る”という方法は,一般にはあまりなじみがなさそうに思われる.なじみがない理由は,入手しやすい植物群落の「図鑑」がないことが一因ではないか.植物群落の入門図鑑としては,かつては「日本の植生図鑑」2冊組(中西ほか1983,矢野ほか1983)があったが,出版から40年以上が経ち,絶版となっている.そこで,“植物群落を単位として自然を観る目”を普及することを目的として,植物群落の入門図鑑をつくりたい.植物群落という単位で自然をみることの便利さ(と,その限界)を多くの人と共有したい.目指すは,地形や環境傾度とからめて植物群落を分かりやすく解説するような図鑑である.本発表では,植物群落ハンドブックのコンセプト,想定読者層,内容(特に,植生学の概論と,図鑑ページに掲載する植物群落の一覧),ページ見本を提示する予定である.


日本生態学会