| | 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第73回全国大会 (2026年3月、京都) 講演要旨 ESJ73 Abstract |
一般講演(ポスター発表) P2-264 (Poster presentation)
大阪市立自然史博物館では過去の菌類研究者の資料を数多く収蔵している。これらは標本だけでなく、彩色図や写真、観察記録、また顕微鏡写真、スライドなどの資料が付随する。現在これらの画像公開を準備しているが、その可能性と課題について議論をする。
・典拠資料として:図鑑の出版・流通が難しくなっている今日、こうした資料の公開は童貞の根拠となるか、あるいはかえって商業出版を妨げてしまわないか。
・著作権処理:図版の一部は図鑑などの商業出版物、または学術著作物に原図として使用されている場合がある。原図を利用可能な形で秩序を持って公開するためには、博物館が権利を留保すべきかどうか。
・学術面の安定性:すでに学術的に報告されていた種以外にも、未記載のままの材料も数多く存在する。きのこの場合、しばしば一般ではこうしたものも(仮称)として種として扱われる。若手研究者や市民科学者がこれを材料として利用できるか、オリジナルな仕事としての正式な記載を妨げないか。
・生息地情報:ハビタットの理解を促進する一方、タイプ産地などへの無断立ち入りや乱獲を助長しないか。
・画像にDOIをつけるべきか。引用情報の安定性確保のために。DOIで良いのか。
・資料公開をきっかけに同様の特徴を持つ種の観察記録(iNaturalistなどの情報)、DNA情報、などと効率的に結びつける手法はなにかないか。xmlスキーマの利用が最適なのか。
Digital Expanded Specimenの議論と合わせて現実的な解決を図るための課題整理の機会とし、学術資料公開のあり方に関しての整理の機会としたい。