| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第73回全国大会 (2026年3月、京都) 講演要旨
ESJ73 Abstract


一般講演(ポスター発表) PH-007  (Poster presentation)

ゼブラフィッシュにおける色の好みと報酬による学習効果【A】
Color Preferences and Reward-Based Learning Effects in Zebrafish【A】

*山内優花, 田中智己, 永石光絆, 関柚樹, 三木日奈子(神奈川県立厚木高校)
*Yuuka YAMUCHI, Tomoki TANAKA, Kouki NAGAISHI, Yuzuki SEKI, Hinako MIKI(Atsugi High School)

ゼブラフィッシュには空間学習能力があり、4つの錐体細胞の中では緑、赤、青、UVの順で錐体感度が高いことが分かっている。本研究では錐体感度の高さと色の好みの関係、外的な刺激による色の好みの変化について調べた。その結果、錐体感度の高さと色の好みは異なることが分かり、左右配置の変化によって一時的に色の好みが変化する現象を観測した。
錐体感度の高さと色の好みについては、T字路を用いて実験を行い、どちらの色を選択したかを記録した。その際、左右配置に有意差があるかを調べるために個体数の半分ごとに左右の色を入れ替えた。結果として、ゼブラフィッシュは青、緑、赤、黄の順に色の好みがあること、色の選択に左右の有意差は無いことが分かった。
次に、エサ(赤虫)を与えることで色の好みが変化するかを調べるために、色の好みの差が小さい緑と赤について、赤に進むとエサを与え、食べるまでその場で閉じ込めた後、色の好みの変化を記録した。エサの影響により、赤を好む傾向が強くなると予想したが、結果としては緑を好む傾向がより強くなった。この結果から、その場で閉じ込めることがストレスとなり、ゼブラフィッシュの行動が変化したと考えた。
好みの差が大きい青と黄について、青に進んだ場合にエサは与えずに閉じ込め、その後の行動の変化を記録した。その結果、黄を好む傾向は全く強くならなかったため、色の好みの差が大きいとストレスによる行動の変化は起きにくいことが分かった。
そこで、色の好みの差が小さい緑と赤について、緑に進んだ場合に閉じ込め、その後の行動の変化を記録した。結果として、緑を好む傾向は変化しなかったが、実験中に誤って左右の色を間違えたところ、一時的に赤を好む傾向が急増した。しかし、左右の色の組み合わせを変えて同様の操作をしたところ、一時的に色の好みが変化する現象は確認できなかった。


日本生態学会