| | 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第73回全国大会 (2026年3月、京都) 講演要旨 ESJ73 Abstract |
一般講演(ポスター発表) PH-050 (Poster presentation)
チュウゴクアミガサハゴロモ Ricania shantungensis は2017年に日本で初観測されたハゴロモ科の外来種で、近年生息域を急拡大しており、農作物への被害も報告されている。しかし、本種の生態について既知である事柄は限定的である。そこで、本研究ではチュウゴクアミガサハゴロモが好む波長帯、生息環境について実験・調査を行い、急拡大の原因について検討した。
2025年8月下旬から9月上旬に行った調査では、高校敷地内で合計314匹の個体を観察した。特にヤマボウシ、カキ、ゴンズイ、サクラを好んで付着すること、比較的人の手が加わった整備された環境を好むことが分かった。
また、一部の個体を捕獲して様々な光源への誘引性を調べた。誘引性は紫外光で強く、可視光では青、緑、赤の順に強くなり、波長の短い光ほど好むことが示唆された。
今回の研究では、人の手で整備された場所で多くの個体が観測されており、この生態から市街地等でも個体数を増殖させることができるため、分布の急拡大につながっていることが推測された。