| | 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第73回全国大会 (2026年3月、京都) 講演要旨 ESJ73 Abstract |
一般講演(ポスター発表) PH-056 (Poster presentation)
カワセミの行動範囲に関しては様々な研究がされており、その大きさは多様である。先行研究によれば、行動範囲の大きさを決める要因には、営巣可能な崖の分布、食物となる魚類の種類や分布、個体群密度、採食場所の質と量などがあるとされている。本研究では、行動範囲の大きさを決める要因の一つである採食場所の質に着目して、その環境条件を明らかにすることを目的とした。
東京都立川市の残堀川を調査地とし、2025年10月18日~2026年1月19日の期間、調査地内でカワセミが止まった58地点を対象に観察を行った。その内20地点で採食行動が見られたが、残りの38地点では止まったものの採食行動は見られなかった。それら58地点において、止まった場所の水面からの高さ、流速、水深、一定時間当たりの魚の出現数を環境要因として調査した。
その結果、採食行動を行う場所には、採食行動を行わない場所と比べて、止まった場所の高さは高く、地点ごとの防水カメラの映像の中での区間ごとの魚の出現数のばらつきがまとまっている傾向があることが分かった。
以上の結果から、相対的に高さが高く、決まった魚の出現パターンをもつ、もしくは最適な出現頻度をもつ地点をカワセミは採食場所として利用する可能性が示唆された。