| 要旨トップ | 本企画の概要 | 日本生態学会第73回全国大会 (2026年3月、京都) 講演要旨
ESJ73 Abstract


シンポジウム S01-2  (Presentation in Symposium)

デジバイA班の成果:変動環境への応答のメカニズムの解明と生物圏機能の最適化
Clarifying the mechanisms underlying ecosystem responses to environmental changes toward optimizing biosphere functions.

*小野田雄介(京都大学), 彦坂幸毅(東北大学), 近藤倫生(東北大学)
*Yusuke ONODA(Kyoto Univ.), Kouki HIKOSAKA(Tohoku Univ.), Michio KONDO(Tohoku Univ.)

学術変革領域「デジタルバイオスフェア」のA分野では、生物圏機能の最適化と変動環境への応答のメカニズムを解明するための研究を担当してきた。本発表では、このA分野での成果をダイジェストで紹介する予定である。
A01分野では、炭素貯留を最大にする最適な森林の予測を目指し、植物が吸収した炭素が植物体や土壌中に蓄積されるまでの速度を様々な森林で測定・解析し、その決定要因を探ってきた。具体的には、①様々な森林において、森林樹木の生産力と、14Cを用いて土壌炭素貯留速度を測定し、それらを説明する統計モデルを開発し、②コアサイトにおける植物・土壌中の有機化合物をGC-C-MSやメタボローム解析を用いて、研究を進めてきた。
A02分野では、森林機能の最大化のためのゲノム・形質・生態の革新的な統合アプローチというテーマで、ゲノムレベルから、森林の構造評価に渡るスケールで研究してきた。具体的には、国内主要樹種に着目し、形質とゲノムの両面から気温適応について明らかにしてきた。またLiDARやドローンなどの技術革新を活用し、日本広域の樹冠データベースを構築し、樹木の気温に対する適応様式を明らかにしてきた。
A03班では、土壌微生物機能発揮の鍵となる群集・メタゲノム構造の特定というテーマで、マイクロコズムを用いた時系列メタゲノム解析と非線形時系列解析により、生態系レベルの過程における土壌微生物群集の役割、特に生物間相互作用が果たす役割を明らかにしてきた。また実験系で特定した鍵となる群集・メタゲノム構造や環境要因の影響を野外データ等で検証することにより、微生物群集が土壌呼吸などの生態系プロセスを決定するメカニズムを明らかにしてきた。


日本生態学会