| 要旨トップ | 本企画の概要 | 日本生態学会第73回全国大会 (2026年3月、京都) 講演要旨
ESJ73 Abstract


シンポジウム S01-3  (Presentation in Symposium)

JapanFluxネットワークを用いた光合成パラメータの広域評価
Regional photosynthetic parameters from the JapanFlux network

*植山雅仁, 髙尾勇太(大阪公立大学)
*Masahito UEYAMA, Yuta TAKAO(Osaka Metropolitan Univ.)

 日本では、陸域—大気間の二酸化炭素・水・エネルギー交換に関する長期観測ネットワークJapanFluxを中核として、アジア域において渦相関法によるフラックス観測が展開されている。2024年には83 サイト( 683 site-years)の観測データセット「JapanFlux2024」をArctic Data archive Systemを通じて公開し、フラックスや気象データの整備・統合を進めてきた。データベースの公開により、日本国内の多様な生態系における炭素収支、光合成・蒸発散過程の評価が、共通のデータ基盤上で可能となった。
 本シンポジウムでは、このJapanFluxデータを活用した光合成関連パラメータの広域推定に向けた取り組みを概説する。渦相関法により観測されたフラックスデータから、生態系スケールでの植物生理生態パラメータを逆推定し、衛星観測と連携させることで、北東アジア全体の炭素循環の理解と将来変動の予測精度向上を目指す。今後、観測から得られるパラメータをモデルに実装し、その空間的・時間的動態を明らかにすることで、生物圏の機能をデジタル上で再現する「デジタルバイオスフィア」構築に資する知見を提供し、統合生物圏科学の確立に向けた基盤を強化する。


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