| | 要旨トップ | 本企画の概要 | | 日本生態学会第73回全国大会 (2026年3月、京都) 講演要旨 ESJ73 Abstract |
シンポジウム S19-7 (Presentation in Symposium)
「延長された表現型」とは、遺伝子の効果が個体の境界を超え、環境や他個体、他種といった外部システムにまで拡張され、そこからのフィードバックが遺伝子の適応度を決定する現象を指す。この概念は、様々な生物の行動や形質の適応的意義を理解する上で極めて有用な視座を提供してきた。 一方で近年、理論生物学の分野では、これら外部システムからのフィードバックの強度や時間スケールに注目し、量的遺伝学・個体群動態モデル・進化ゲーム理論・適応動態・オリゴモルフィック動態モデルなど、多様な数理モデルを用いた研究が精力的に展開されている。 本講演では、「延長された表現型」という概念モデルと、これらの理論モデルを再統合することの必要性と意義について議論する。特に、本シンポジウムで紹介された実証システムを具体例として、理論と実証の相互作用がもたらす新たな展望について考察したい。