| 要旨トップ | 本企画の概要 | 日本生態学会第59回全国大会 (2012年3月,大津) 講演要旨
ESJ59/EAFES5 Abstract


企画集会 T10-4 (Lecture in Symposium/Workshop)

生物多様性保全における行政のニーズと研究機関からの情報提供~外来生物や希少生物、野生動物保護管理の意思決定を例に~

浅田正彦(千葉県生物多様性センター)

千葉県生物多様性センターは2008年4月に県自然保護課内に設置された組織である。ここでは、県の他部局や市町村、NPO、県民などと連携し、外来生物や希少生物の生息状況のモニタリングと分析を行い、適宜、各種行政ニーズに対する情報提供を行っている。スタッフとして、県の林業職、畜産職、水産職、一般行政職のほか、発表者も含めた県立中央博物館の研究者4名も所属している。

発表者は哺乳類の野生動物保護管理が専門で、県内で発生しているイノシシ、アライグマ、キョンなどによる生態系への影響、農作物被害に対する情報収集と、現場指導、行政施策の意思決定にかかわる情報提供を行っている。

県におけるこれらの野生動物の保護管理施策の意思決定は、主に外部の専門家や利害関係者などで構成する検討委員会などで議論されることが多いが、その際、県内部の委員会事務局となる直接担当のほかに、生態学研究者が「内部」にいることの意味について考えてみる。


日本生態学会