| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第60回全国大会 (2013年3月,静岡) 講演要旨
ESJ60 Abstract


一般講演(口頭発表) C3-33 (Oral presentation)

琵琶湖のコイの遺伝子型に応じた生息地利用の違い

*内井喜美子(東大・総合文化),奥田昇(京大・生態研),小北智之(福井県立大・海洋),馬渕浩司,西田睦(東大・大気海洋研),川端善一郎(地球研)

日本のコイ(Cyprinus carpio)個体群には、日本固有の在来系統と、ユーラシア大陸から導入された外来系統が混在している。外来系統の導入が約100年前に始まったと考えられる琵琶湖においては、水深が深い湖北地域には在来系統が優占し、浅い湖南・湖東地域では外来系統の出現頻度が増加するという、湖盆形状に応じた在来系統と外来系統の分布の違いが報告されており、両者の間には、生息場所の選好性に違いがあることが窺える。本研究では、沖合、沿岸、内湖、河川という多様な環境を持つ琵琶湖において、在来系統と外来系統がどのような生息場所を利用するのかを、炭素および窒素安定同位体比分析を用いて評価したので、その結果を報告する。


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