| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第64回全国大会 (2017年3月、東京) 講演要旨
ESJ64 Abstract


一般講演(ポスター発表) P2-G-230  (Poster presentation)

在来種シコタンタンポポとセイヨウタンポポの苫小牧海岸における5年間の推移

*小玉愛子(苫小牧市美術博物館)

 シコタンタンポポ(Taraxacum shikotanense)と外来種セイヨウタンポポ(Taraxacum officinale.)の種間競争の有無を調べるため、北海道の南西部太平洋沿岸の苫小牧沿岸で両種が混在する自生地で、2010年から個体数調査を行い、両種の個体数の変動を調べた。半径2mの任意の地点を15箇所設置し、地点内で頭状花をつけているシコタンタンポポ、セイヨウタンポポの株数を数え、個体数の推移を観察した。
2016年現在、土地造成やハマニンニクなど他の植物の繁茂などにより多くの区画周辺の環境が変わり、タンポポが消失したが、全体的に両種の個体数の増減は両種とも割合が一定であり、負の相関が見られなかったことから、シコタンタンポポは、セイヨウタンポポからの干渉をほとんど受けていないことが推測された。
 他の在来種タンポポとの生育状況の違いも含めて、今後継続をして観察を行なう。


日本生態学会