| 要旨トップ | ESJ64 シンポジウム 一覧 | 日本生態学会第64回全国大会 (2017年3月、東京) 講演要旨
ESJ64 Abstract


シンポジウム S07  3月15日 9:00-12:00 J会場

火山と進化の島々、伊豆諸島の生態系の特質とその保全を考える

上條隆志(筑波大学・生命環境系), 長谷川雅美(東邦大学・理学部), 阿部晴恵(新潟大学・農学部), 水澤玲子(福島大学・人間発達文化学類)

伊豆諸島は、2000年に噴火した三宅島のような活発な火山島から原生的な自然に覆われた御蔵島まで多様な島々からなる。海洋島という生物地理的特質を反映し、固有性の高い分類群の存在、捕食者や競争者の貧化による生態的開放といった特性を有する。しかし、イタチなどの深刻な外来種問題や防災を目的とした生態系改変という問題も抱えている。また、大島のジオパークや御蔵島の自然保護条例などの個別の制度があるものの、伊豆諸島全体の保全の枠組みは国立公園しかない。本シンポジウムは、まず伊豆諸島の学術的な価値として、島の生態学研究ならびに火山遷移の研究の成果について紹介する。次に、保全に向けた研究事例に関して紹介をする。さらに、持続的利用の観点から、環境教育とエコツーリズムの専門家がコメントする。総合討論では保全の枠組み作りに向けたアクションプランを創出するような議論をしたい。
1. 伊豆諸島の保全の現状と課題
上條隆志(筑波大学)
2.進化生態学の研究の場として
トカゲとヘビの進化生態学-生物間相互作用の実験の場としての伊豆諸島とその危機-
長谷川雅美(東邦大学)
伊豆諸島の花の進化生態学
水澤玲子(福島大学)
3.火山生態系の研究の場として
火山遷移は何から始まる?-三宅島における化学合成細菌とその役割-
太田寛行(茨城大学)
4.火山と進化の研究の場として
噴火が送粉メカニズムに与えた影響-メジロとツバキ―
阿部晴恵(新潟大学)
5.伊豆諸島の保全を考える。
海洋島・御蔵島のレジームシフト-山中で激増した外来肉食哺乳類イエネコの脅威-
岡奈理子(山階鳥類研究所)
6.総合討論
コメンテーター
伊豆大島のジオパークとしての魅力と課題
臼井里佳(伊豆大島ジオパーク推進委員会事務局)
伊豆諸島の環境教育への活用
市石博(国分寺高校)
伊豆諸島のエコツーリズムへの活用
長谷川孝一(伊豆諸島ツーリズム研究会)

[S07-1] 伊豆諸島の保全の現状と課題 上條隆志(筑波大学 / 生命環境系)

[S07-2] トカゲとヘビの進化生態学-生物間相互作用の実験の場としての伊豆諸島とその危機- 長谷川雅美(東邦大学/ 理学部)

[S07-3] 伊豆諸島の花の進化生態学 水澤玲子(福島大学 / 人間発達文化学類)

[S07-4] 火山遷移は何から始まる?-三宅島における化学合成細菌とその役割- 太田寛行(茨城大学/ 農学部)

[S07-5] 噴火が送粉メカニズムに与えた影響-メジロとツバキ― 阿部晴恵(新潟大学 / 農学部)

[S07-6] 海洋島・御蔵島のレジームシフト-山中で激増した外来肉食哺乳類イエネコの脅威- 岡奈理子(山階鳥類研究所)

[S07-7] 伊豆大島のジオパークとしての魅力と課題 臼井里佳(伊豆大島ジオパーク推進委員会事務局)

[S07-8] 伊豆諸島の環境教育への活用 市石博(国分寺高校)

[S07-9] 伊豆諸島のエコツーリズムへの活用 長谷川孝一(伊豆諸島ツーリズム研究会)


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