| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第62回全国大会 (2015年3月、鹿児島) 講演要旨
ESJ62 Abstract


一般講演(ポスター発表) PB2-120 (Poster presentation)

トビケラの巣材選択における種内変異の維持メカニズム

京大生態研セ

可携巣トビケラは砂粒をつづり合わせて巣をつくる。発表者はこれまで、フトヒゲトビケラ科幼虫に砂巣材利用の多型があることを明らかにした。餌資源においては、餌をめぐる競争が駆動する頻度依存選択が、多型を維持するメカニズムであることが示されている。しかし、砂巣材は地中から無限に供給され資源競争は置きないため、頻度依存選択では巣材利用の多型を説明できない。そこで、飼育実験と巣材選択実験を行った結果、本種の共食いという特性が巣材資源利用の多型に関与していることが明らかになってきた。本発表では、頻度依存選択以外の多型維持メカニズムの可能性を議論したい。


日本生態学会