| 要旨トップ | ESJ55 企画集会 一覧 | 日本生態学会全国大会 ESJ55 講演要旨


企画集会 T14

保全の現場からみたレッドリスト・レッドデータブック

企画者: 西廣淳(東大・農学生命科学)

レッドリスト・レッドデータブック(以下RDB)は、野生生物の大量絶滅の危機を科学的に指摘し、開発などの人間活動において特に配慮すべき対象を明らかにする上で重要な役割を果たしている。特に日本のRDBは、強力なボランティア基盤に支えられた充実したデータに基づいている点や数理的手法を活用した絶滅確率の推定を判定に用いている点などにおいて、世界に誇るべきものである。

RDBは、日本における環境影響評価や自然再生の現場において絶大な影響力をもっている。たとえば、RDB掲載種が分布していることが、その地域の保全措置を実施するための条件になる場合も多い。したがってRDBは、生態学を含めた最新の科学的知見を十分に反映した内容になるべきである。一方、RDBに頼り過ぎる評価も生物多様性の保全にとっては十分ではないだろう。

本企画集会では、まず、保全の現場においてRDBがどのように活用されており、どのような課題があるのかについて解説する。次に維管束植物とトンボ類を題材に、絶滅危惧判定の手法における課題についての話題提供を行う。最後に、RDBのみに頼らない評価手法について、2つの事例紹介を踏まえた議論を行う。

[T14-1] 保全の現場におけるRDB活用の現状と課題 梅原徹

[T14-2] レッドリスト(植物I)での評価における課題 西廣淳(東大・農学生命科学)

[T14-3] 絶滅回避率:トンボ類レッドリストでの工夫 須田真一(東大・農学生命科学)

[T14-4] 生態系の多様性を保全するためRDB種以外の種をどう評価するか?標津川の例 冨士田裕子(北大・植物園)

[T14-5] RDB記載種から見た中国山地の小規模湿地 日置佳之(鳥取大)

日本生態学会