| 要旨トップ | ESJ61 シンポジウム 一覧 | 日本生態学会第61回全国大会 (2014年3月、広島) 講演要旨
ESJ61 Abstract


シンポジウム S17 -- 3月18日 12:00-15:00 A会場

トキを象徴種とした里地の社会生態システムの再生

企画者: 西川 潮(金沢大・環日セ)

里地は従来ヒトが手を入れることによって生物多様性が維持されてきた半自然環境である。そのため,里地の自然再生を推進するうえでは,再生対象として生態系と人間社会の両側面を考慮に入れることが重要である。本研究グループは,2011年に日本で初めて世界農業遺産のパイロットサイトに登録された佐渡の田園地帯を主なフィールドとして,生物共生型農業の振興に基づく田園地帯の生物多様性の再生や,過疎化した地域社会の活性化,さらには里地の自然再生を継続させるための支援社会づくりに関する学際研究を進めてきた。今後,佐渡の社会生態システム再生のフレームワークは他の田園地帯の自然再生を推進するうえでモデルケースを提供することが期待される。本シンポジウムでは,佐渡における里地の社会生態システム再生の現状と課題について各分野の演者が報告し,最後にこれらを踏まえ,里地の環境再生と経済活動の両立に向けた課題と展望について会場と意見交換したい。

[S17-1] 佐渡世界農業遺産の生物共生型農業  西川潮(金沢大・環日セ),赤沼宏美(新潟大・朱鷺自然再生学研究セ)

[S17-2] 生物共生型農法の費用対効果  *柘植隆宏(甲南大・経済),赤沼宏美,遠藤千尋,大脇淳,金子洋平,小林頼太(新潟大・朱鷺自然再生学研究セ),田中里奈,寺井亜希,中田誠(新潟大・農),中村慧((株) インテージ),西川潮(金沢大・環日セ)

[S17-3] 佐渡の社会生態システム再生のための効果的な対策:生態系動態とヒトの選択動態のカップリングモデルによる解析  横溝裕行(国環研・リスクC)

[S17-4] 生物共生型農業の収益性  桑原考史(日本獣医生命科学大)

[S17-5] 生物共生型栽培米への消費者評価  氏家清和(筑波大・生命)


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