| 要旨トップ | ESJ70 自由集会 一覧 | 日本生態学会第70回全国大会 (2023年3月、仙台) 講演要旨
ESJ70 Abstract


自由集会 W09  3月19日 18:30-20:00 Room B

小笠原における外来種グリーンアノールの防除に向けた技術的課題と対応
Technical Challenges for the Control of Invasive Green Anole in the Ogasawara Islands

戸田光彦(一般財団法人 自然環境研究センター), 山本捺由他(環境省小笠原自然保護官事務所)
Mitsuhiko TODA(Japan Wildlife Research Center), Nayuta YAMAMOTO(Ogasawara Ranger Office, Ministry of the Environment)

 特定外来生物グリーンアノールAnolis carolinensisは小笠原と沖縄県の計5島に定着し、特に小笠原では捕食によって在来昆虫に深刻な影響を及ぼしている。5島の全てにおいて行政が主体となった防除が進められているが、本種の捕獲、遮断、誘引などの方法は必ずしも確立しておらず、狭い範囲での低密度化は達成できても、地域的根絶や広域の防除にはほとんど成功していない。この状況において、アノールの防除に係る実務者や行政機関、地元住民や、動物生態学・行動学などの研究者、外来種防除の技術者などが連携して、あらためて本種の防除技術開発のための体制を構築し、地域的根絶手法を確立することの必要性が指摘されてきた。
 この自由集会においては、アノール等の防除に取り組む研究者・実務者が現状と課題について発表し、防除技術開発に係る連携を広く呼びかける。外来種対策・固有種保全に関心を寄せる者、動物の生理生態・行動の研究者、小笠原・沖縄を含む島嶼域や世界自然遺産地域における保全や自然再生に関心を持つ者などに広く参加いただけることを期待するものである。

[W09-1]
趣旨説明 *山本捺由他(環境省)
Background and purpose of this meeting *Nayuta YAMAMOTO(Ogasawara Ranger Office, MOE)

[W09-2]
小笠原におけるグリーンアノールの被害と対策 *堀越和夫(小笠原自然文化研究所)
Extent damage on insects by Anolis carolinensis and its conservation measures in the Ogasawara Islands, Japan *Kazuo HORIKOSHI(Institute of Boninology)

[W09-3]
小笠原におけるグリーンアノール防除技術開発の現状 *戸田光彦(自然環境研究センター)
Current status and problems for development of green anole control techniques in Ogasawara *Mitsuhiko TODA(Japan Wildlife Research Center)

[W09-4]
沖縄島におけるグリーンアノール対策 *河内紀浩(島嶼生物研究所)
Countermeasures of green anole in Okinawa Island *Norihiro KAWAUCHI(Islands Wildlife Laboratory)

[W09-5]
防除技術の基礎研究:アノールの誘引と忌避の試み *岩井紀子(東京農工大学)
Research on attracting and deterring techniques targeting Green anoles *Noriko IWAI(Tokyo Noko University)

[W09-6]
外来種防除の技術的課題の解決に向けて~オオヒキガエルの事例から *原村隆司(酪農学園大学)
Toward solving technical problems in the control of invasive alien species - a case study of the cane toad *Takashi HARAMURA(Rakuno Gakuen University)


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