日本生態学会

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生物間相互作用 かたつむり

~食う・食われる関係の個体数変動パターンの研究~

 天敵と食べられる種との相互作用は個体数振動をもたらすことがあります。寄生蜂の一種は賢い天敵で、複数のエサ種の匂いを学習し、多い種にだけ捕食を集中する「スイッチング捕食」を示します。天敵の学習によってエサ種の多様性が逆に維持されるのです。相互作用と個体数動態の関係は、野外の長期観測、実験生態系の観察、数理解析などの連携によって研究されています。

個体数振動

1.カンジキウサギとオオヤマネコの個体数振動

マメゾウムシ

2. 寄生蜂(ゾウムシコガネコバチ)の産卵学習とスイッチング捕食が引き超こすマメゾウムシ2種の振動。(Ishii Y and Shimada M 2012 PNAS 1115133109)

ゾウムシ

3.寄生蜂の産卵学習。寄生蜂に宿主どちらか1種を与えて条件付けしてから、宿主2種を1:1で与えた。左はヨツモンマメゾウムシで条件付け。右はアズキゾウムシで条件付け *グラフの青はアズキゾウムシ、緑はヨツモンマメゾウムシ

製作協力者:嶋田正和(東京大学大学院総合文化研究科)


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