日本生態学会

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会長からのメッセージ -その24-

「第6回EAFES大会のおしらせ」

2014年4月9日から11日まで、中国海南島海口市にて第6回東アジア生態学会連合大会が開かれます(ウェブサイト)。
 日中韓から10名の基調講演者、6つの企画シンポジウム、それにポスター発表があります。大会前後に遠足も企画される予定です。2012年には大津で開催されました(メッセージ3)。2010年の第4回大会(韓国尚州(Sangju)市開催)の様子は中静前会長のメッセージにあります。さらに2007年の新潟でのEAFES大会の様子は当時の菊澤会長のメッセージにあります(その43,その44))。

 12月22日と23日に北京でEAFES実行委員会が開催され、中国、韓国、日本、亜熱帯生態学会(台湾)、ILTER(代表はKin Eun-Sik氏)からの実行委員が集まりました。日本からは松田と中野伸一さん(今年からINTECOL 実行委員)が参加しました。

 11月に韓国で生態学研究所の会合があり、日本からも旅費つきで招待され、陶山幹事長が参加しました。中国の会長、さらには米国のDavid Inouye次期会ESA長も参加しました。先に私がポツダムの独墺瑞生態学会に参加した際に、日英独米生態学会フォーラムができたと紹介しましたが(メッセージ21)、その後さらに発展し、Global Ecological Societies forumと称する各国生態学会長の意思交流の「場」の設立が提案されています。このフォーラムは特に予算措置はなく、国際学会などで複数の学会長が遭遇したときに交流しようという趣旨です。Inouye氏はポツダムの学会に参加し、韓国の国立生態園の設置記念の国際行事に参加し、来年3月には日本生態学会大会に参加されます。

 この2年間に、韓国中国ともに、EAFESの活性化に大変熱心になりました。私は大津でのEAFES大会のときに、「EAFESの活動は弱すぎもせず、強すぎもせずとしたい」と述べましたが、時代の変化を感じます。実行委員会で、私は以下のことを提案しました。

  • 日中韓台以外の国に輪を広げること(と議論した22日、ヴェトナム生態学会長からクリスマスメールをいただきました)。
  • IPBESやFuture Earthなどへの存在感を、各国ばらばらでなく、EAFESとして共同で高めていくこと
  • 各国の学会誌が互いに何をしているか、情報交換をすること。協力とまでいかなくても、互いの役割を高める上で、情報交換が役立つだろうこと。
  • 各国の学会が生態学のどの分野に強みを持っているかを互いに把握すること。たとえば陸域と海域、植物と動物のバランスが取れているかを考えること

 国際生態学会連合(INTECOL)を含め、世界の生態学会の交流が進む中、EAFESの取り組みはその最先端を担うことができると思います。過去の経緯から、EAFESのウェブサイトは日本の学会事務局が作成しています。その中身を充実させることも重要です。そして、この4カ国の信頼関係を大切にしていきたいと思います。(写真はEAFES実行委員会の様子)

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